動画編集案件の手取りと実質時給|素材確認・修正まで含めて計算

動画編集案件の募集では、「1本5,000円」のように完成品の単価が目立ちます。
しかし、素材の確認、連絡、書き出し、アップロード、修正まで含めると、編集ソフトを触る時間だけでは採算を判断できません。

応募前に、契約額から手取りを出し、全作業時間で割ります。
この記事では、見積もりの段階で抜けやすい時間と費用を整理します。

契約額と手取りを分ける

最初に、募集文の金額が税込か税抜か、手数料を含むかを確認します。

手取り概算 = 契約額 − システム利用料 − 振込費用 − 素材・外注費

クラウドワークスのワーカー向け手数料案内では、契約金額のうち10万円以下の部分は20%、10万円超20万円以下の部分は10%、20万円超の部分は5%と説明されています。
ランサーズは契約金額の説明で、ランサー側のシステム手数料を契約金額の15%、税込16.5%と案内しています。

料率や計算方法は変わるため、応募時点の公式画面で受取額を確認してください。
同じ表示単価でも、販売先によって手取りは変わります。

素材尺と完成尺を別に記録する

完成動画が10分でも、素材が15分か2時間かで作業量は大きく変わります。
カット前の素材尺、カメラ台数、音声トラック、台本の有無を確認します。

項目 作業時間へ影響する条件
素材確認 素材尺、複数カメラ、ファイル数
カット 無音削除だけか、構成を選ぶか
テロップ 原稿支給か、聞き起こしか
画像・BGM 支給か、自分で選定するか
色・音 補正の基準と素材の状態
書き出し 形式、解像度、複数サイズ
納品 ファイルだけか、投稿作業も含むか

案件の比較軸は、公開募集から作業範囲を読み分ける記事でも確認できます。

編集以外の時間を見積もる

実質時給の分母には、次の時間を入れます。

  1. 募集文と素材の確認
  2. 質問、見積もり、日程調整
  3. 素材のダウンロードと整理
  4. 編集と途中確認
  5. 書き出し、アップロード、連絡
  6. 初稿後の修正
  7. データ保管と削除

たとえば編集3時間、素材確認30分、連絡20分、書き出し20分、修正50分なら、総作業時間は5時間です。
編集3時間だけで割ると、実質時給を高く見積もってしまいます。

数字を入れて実質時給を出す

例として、契約額8,000円、システム利用料等1,760円、素材費440円、総作業時間5時間とします。

手取り概算 = 8,000 − 1,760 − 440 = 5,800円

実質時給 = 5,800 ÷ 5時間 = 1,160円

これは計算例で、特定サービスの現在の受取額を示すものではありません。
税、振込、源泉徴収、インボイスの扱いは契約と利用者の状況で変わります。

見積もりでは、予定時間のほかに上限時間も置きます。
素材の状態や修正で予定を超えた場合、どこから再見積もりにするかを契約前に決めます。

修正回数より修正の範囲を聞く

「修正2回まで」だけでは、負担は分かりません。
誤字一か所も、構成の作り直しも、一回と数えられる場合があります。

確認する内容は次の通りです。

  • 初稿前に構成やテロップ見本を確認するか
  • 発注者都合の素材差し替えを修正回数へ含めるか
  • 完成尺が変わる追加指示は別料金か
  • 修正指示を一度にまとめてもらえるか
  • 納品後の保管期間は何日か

大きな修正を初稿後に受けるより、30秒の見本や冒頭部分で方向を確認した方が、双方の手戻りを減らせます。

ソフト・素材・保管の費用を月額で割る

編集ソフト、クラウドストレージ、素材サイト、フォント、バックアップの費用を記録します。
月額費用は、予定する案件数で割って一件当たりへ配分します。

1件当たり固定費 = 月間固定費 ÷ 月の予定案件数

月10件の予定でも、実際に2件しか受注できなければ一件当たり固定費は増えます。
見込み件数と実績件数を分けてください。

音源や画像は、自分の契約で受託制作へ利用できるか、クライアントの公開範囲で使えるかを確認します。
支給素材であっても、権利確認の担当を契約書やメッセージに残します。

初回と継続案件を別に評価する

初回は、テンプレート、字幕スタイル、書き出し設定を作るため時間が長くなります。
2本目以降に再利用できるなら、初回だけで継続案件の採算を判断しません。

一方、「継続あり」という募集文だけで将来の本数を前提に値下げしないでください。
最初の契約条件、支払い、実際の修正回数を確認してから、継続時の単価と範囲を相談します。

応募前の質問を短くまとめる

1本の素材尺と完成尺、テロップ原稿の有無、画像・BGMの選定範囲、通常の修正内容、初稿期限を確認したいです。納品形式と実績公開の可否も教えてください。

募集文に書かれている質問は削り、採算へ影響する未確認項目だけを聞きます。
初回応募の準備は、動画編集案件のサンプルと見積もり質問で整理できます。

確認日:2026年9月20日。手数料、税、契約条件は変わるため、応募時点の公式案内と個別契約を確認してください。